鮮鋭化

鮮鋭化

鮮鋭化とは

今回は、鮮鋭化についてです。
鮮鋭化とは、ぼやけた画像をくっきりとした画像にすることです。

鮮鋭化の考え方

鮮鋭化の手順は、色の変化を二階微分して、
その値と元の値との差分を取ることで実現します。
 
と書いても、なんのことやら、って感じなので、
図を見てもらえれば、分かると思います。
 
一番上の図が、色の変化を表しています。
そして、これを微分することで、色の変化の勾配が分かります。
 
さらにこれを微分すると、勾配の変化率を取ることができます。
 
これと最初のやつを差し引きすることで、
色が変化しているところを際立たせることができるわけです。

コンピューターにおける微分

微分とは、
\lim_{{\delta}x\rightar{0}}\frac{f(x+{\delta}x)-f(x)}{(x+{\delta}x)-x}
こんな感じの式です。
 
δxを限りなく「0」に近づけるという意味なのですが、
コンピューターでは、そんなことはできません。
 
そこで、コンピューター上の微分は離散的(いんちき的)に求めなければなりません。
 
具体的には、こんな感じです。
画像f上の(i,j)にあるピクセルをf(i,j)とすると、x方向への微分は、
{\delta}xf=\frac{f(i+1,j)-f(i,j)}{(i+1)-i}=f(i+1,j)-f(i,j)
こんな感じです。
 
これで、色の変化の勾配(1次微分)を取ることができます。
 
…まあ、、、なんというか、となりのピクセルとの差分を取るだけですね(´Д`;
 
コンピューター上の微分は、実は「差分」だったりします(…)
 
 
なるほど、1次微分は分かった。
じゃあ、2次微分はどうやってやるの?
 
という感じですが、考え方は一緒です。
 
さっきは1つ先のピクセルをとりましたから、
今度は、1つ後ろのピクセルを取ればいいだけです。
f(i-1,j)+f(i+1,j)-2f(i,j)
 
そして、xy両方向の2次微分を行うと、最終的には、
{\delta}^2f=f(i-1,j)+f(i+1,j)+f(i,j-1)+f(i,j+1)-4f(i,j)
という式になります。

おまけ

1次微分の値だけ描き出すと、輪郭抽出になります。