剛体の運動

微分積分って、物理にすごい役立ちますね!(←いまさら気づいたんかいな…)
 
そこで、剛体の運動の基本事項をメモ書き。

剛体とは

大きさはあるが変形しない物体のこと。

剛体の運動の表し方

以下の情報が必要。

  • 剛体の重心(x,y,z)
  • 剛体の回転角(座標軸との頂角θと方位角φ、回転軸に対する回転角ψ)

これらの情報から、
質点の運動の時間的変化x(t),y(t),z(t)、
回転運動の時間的変化θ(t),φ(t),ψ(t)、
が与えられれば、剛体の運動は確定する。

剛体の運動方程式

が得られれば、剛体の運動は解ける。
ここでは簡略化のため、
重心の運動を平面で行い、
回転を1つの軸で行なうとする。

重心の運動方程式
  • 重心は外力の総和のもとで運動する質点と同じ運動をする

剛体の質量をM
外力の総和をF
重心の位置ベクトルをX
とすると、運動方程式は、
M\frac{dt^2}{d^2x}=F
となる。
 
また重心の速度をvとすると、
M\frac{dt}{dv}=F
加速度をaとすると
Ma=Fニュートンの運動の第2法則)
となる。

回転の運動方程式
  • 「慣性モーメント」×「角加速度」=「外力のモーメント」

慣性モーメントをI、角速度をω、外力のモーメントの総和をNとすれば、
I\frac{dt}{d\omega}=N
となる。

慣性モーメントの算出

慣性モーメントは回転軸にも剛体の形にも依存する。
剛体を微少部分に分けそれぞれを質点とみなし、質量をm_iとする。
さらに質点から回転軸までの距離をr_iとすると、
I=\sum{m_ir_i^2}
となる。
 
この固体の密度をρとすれば微小な体積⊿vの質量⊿mは、
⊿m=ρ⊿vとなるので、
I=\int{(r^2\rho)dv}
 
Iをx軸,y軸,z軸で積分すると、
I=\int\int\int{(r^2\rho)dv}
となる。