距離感

「ドラゴンバスター」は、当時としては恐ろしいほどよくできていました。
とにかく、ゲームの駆け引きがわかりやすかったわけです。
敵との“間合い”をほどよく保つために慎重に一歩踏み出したり、
しゃがみの体勢で剣の攻撃範囲を変えたり、
有効なジャンプ攻撃をすることの重要さ。
カブト割りがキレイに決まったときの快感ったらもう!
           (桜井政博のゲームについて思うこと:VOL.158「ドラゴンバスター」と「モンスターハンター」)

間合い

アクション・シューティングゲームは「距離」によって、
リスクとリターンが変化します。
 
敵との「距離」が遠い場合、
こちらの攻撃が当たりにくいですが、敵の攻撃がかわしやすいため
ローリスクローリターンといえます。
 
敵との「距離」が近い場合、
こちらの攻撃が当たりやすいですが、敵の攻撃を受けやすいです。
なので、ハイリスクハイリターンです。
 
これが距離感の基本になります。
 
なので、
遠くに敵がいるのに、こちらの攻撃が当たりやすい、もしくは敵の攻撃を受けやすい、
接近しても、こちらの攻撃が当たらない、もしくは敵の攻撃が当たらない、
というのは、距離感を無視したゲームデザインであり、
たいていの場合、つまらないゲームになります。
 
また、

  • プレイヤーの移動速度
  • 敵の移動速度

も重要です。
 
移動速度を速くしすぎると、この距離感が薄れてしまい、
遅すぎると、緊張感のないゲームになってしまいます。
 
以上は、「距離感」が持つ「間合い」についてのお話ですが、
ゲームには、もう一つ、

  • 攻撃効果

についても考える必要があります。
 
 

攻撃効果

攻撃効果とは、その武器が持つ、

  • 射程距離
  • 威力
  • 連射性能

など、攻撃が持つ効果のことです。
 
例えば、

  • 威力はあるけど、遠くまで届かない武器(もしくは連射性能が低い)
  • 威力は低いけど、遠くまで届く武器(もしくは連射性能が高い)

という一長一短のある武器(もしくは攻撃方法)を用意します。
 
それにより、実際の「間合い」に対する最適な武器を選択する、
という、
「距離感」による選択の面白さを増幅することができます。