Swaveで効果音を自作しよう!

今回はSwaveで効果音を自作してみます。
確かに音素材とかから拾ってくるのもいいのですが、
1から自分で作ると、効果音にも愛着がでるようになりますよ!
 
波形エディタとして、フリーウェアである「Swave」を使用します。
ほかにも多機能な波形エディタはあると思いますが、
これは、シンプルでとても使いやすいのが特徴です。
 
「Swave」は以下のリンクからDLすることができます。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se089386.html

まずは波形!

効果音作りの基本は「波形」です。
下は「SWave」の画面です。

まずは「波形」に注目します。それ以外は気にしてはダメです。
 

波形の種類

「波形」には大きく4種類存在します。

名称 どんな音? 倍音 備考
サイン波 ポー なし  
三角波 ポー(ちょっと強め) 少しあり  
のこぎり波 ボォー(強い) 大きい  
矩形波 ボォー(変わった音) 大きい 奇数倍音

(実はあと「ノイズ波」というのがあるのですが、それについては後で触れることにします)
 
とりあえず、それぞれがどのような音かを確認してみましょう。
 

サイン波

最初は、波形は「サイン波」(S字を横に倒したようなヤツ)になっています。
再生ボタン(メニューバーにある三角)を押して音を確認します。
 
「ポー」という特徴のない音が出ました。
これがサイン波です。
 

三角波

別の波形を聴いてみます。

メニューの「編集」から「波形ジェネレーター」を選びます。
(注意:波形ウィンドウがアクティブになっていないと選択できません)
(波形ジェネレーターは、メニューバーの緑の線のヤツからも表示することができます)
 
そうすると波形ジェネレーターが表示されるので、「波形のかたち」から「三角波」を選択します。
で、OKを押して、再び再生します。
 
すると、「ポー」という音が鳴ります。
「なんだ、サイン波と同じじゃないか!」
と思われるかもしれませんが、よく聴くとサイン波よりも微妙に強めです。
これは、倍音というものが、少しだけあるためです。
(サイン波にはありません)
 
倍音についてはこちらが参考になります。
倍音とは
 

のこぎり波

つづけてのこぎり波です。
波形ジェネレーターから「のこぎり波」を選択します。
再生してみると、「ボー」という強めの音が出ます。
 
これは倍音が大きいためです。
後で説明することになりますが、効果音作りをする場合、
メインとなる音には「のこぎり波」「矩形波」を使い、
補助的な音として「サイン波」「三角波」を使うのが基本です。
 

矩形波

波形ジェネレーターから、「矩形波」を選択してみましょう。
「ボー」という強めの音が出るはずです。
ただ、少しだけのこぎり波とは違う印象があります。
 
三角波」「のこぎり波」が偶数の倍音であるのに対して、
矩形波」は奇数の倍音であるため、少し変わった印象になる、
というわけです。
 

波形まとめ

まずはこれらの4つの波形に慣れることが重要です。
そして、慣れてから、波形を手で書くようにしましょー。
 
 

さっそく作ってみよう

発射音を作る

とりあえず何かを発射するような音を作ってみます。
擬音にすると、
「きゅーん」
といった感じの音です。
 
kenmoの音作りの方法として、

  • 作りたい音を「擬音」にしてみる

ということをしています。
 
「きゅーん」
というのは何かが落ちるような感じですよね。
ということで
「音の高さを高いところから低いところに落としてやる」
ということで、この音を作ることができます。
 
音の高さを変えるには「周波数」ウィンドウを使います。
右上にあるウィンドウです。
ここでは線が上にあるほど高音で、下にあるほど低音になります。
 
作りたいのは、
「音の高さを高いところから低いところに落としてやる」
なので、これを上から下へ斜めに引っ張ってやります。

 
再生してみると「きゅーん」という音が鳴ります。
波形を色々な波形に変えて再生してみましょう。
そうすると、様々な音になると思います。
 
「サイン波」「三角波」だとコミカルな感じに。
「のこぎり波」だと強烈な音に。
矩形波」だとちょっと変わった音になります。
 

警告音を作る

シューティングゲームだと、よくボスが出る前に警告音が出ますよね。
擬音にすると、
「ぷぉーんぷぉーんぷぉーん、、、」
みたいな感じです。
今度は音が上がるような感じですので、周波数を下から上に引っ張ってやります。

 

「ぴこーん」を作る

kenmoは今FF5をプレイ中なのですが、
FF5ではプレイヤーにターンが回ってきたとき、
「ぴこーん」
という音が鳴ります。
これを作ってみます。
 
と、その前にこの擬音について考えてみます。
この擬音は、
「ぴ」と「こーん」に分解することができます。
なので、2つの音を組み合わせることが必要になります。
 
まずは「ぴ」の音です。

  • 波形:のこぎり波
  • 周波数:1つ目の線の下ぐらい
  • 音量:開始して、すぐ消える

ここで、「ぴ」という短い音を出すために、左下にある「音量」ウィンドウをいじっています。
ここをガケのようにすることで、「ぴ」という短い音を出すことができます。
 
つづけて、「こーん」の音です。
2つ目の音を作るには、メニューバーの「1 2 3 4 5 6」と数字が並んでいるところの、
「2」をクリックします。

  • 波形:のこぎり波
  • 周波数:最大
  • 音量:開始時無音。その後最大になりなだらかに消える

 
こんな感じに作って再生してみると、
「ぴこーん」
という音が鳴ります。
 
(※ちなみに再生ボタンは2つありますが、「1」という数字が付いているボタンは「単音再生」です。
 白い方を押さないと「ぴこーん」とはなってくれませんよー。)
 

爆発音を作る

ゲームといえば爆発音です。
擬音にすると、
「どーん」
ですね。
 
ただ、これまでの波形では作ることができません。
それば、
「ど」
という濁音は「ノイズ波」でないと作ることができないためです。
 
一度、メニューから「ファイル」->「新規作成」を選んで真っ白にします。
 
波形ジェネレーターから、「波形のかたち」を「ランダムノイズ」にし、
「ランダムノイズの設定の出現確率」を最大値の「1000」にします。
 
OKボタンを押すと、ぐちゃぐちゃな波形ができます。
そして、「周波数」を「低め」にします。
理由は爆発音は低音であるためです。
ただ、かなり低くしてあげないといい音は出なかったりします。
 
そして、「音量」は「どーん」という下がる感じなので、
斜め下に引っ張ってやります。

ということでこんな感じです。
 
 

ここから先は、、

とりあえず基本はここまでです。
 
より高度なテクニックとしては、

  • 音を重ねる
  • 波形を自作する
  • エフェクトをかける

というものがあります。
 
今回は単音で音を作りましたが、
例えば同じ「ポー」という音でも、
「サイン波」と「のこぎり波」を組み合わせると、また違った音になります。
注意点として、音量の大きい音を合成するとノイズが発生する場合があります。
ノイズが出る場合は、どちらか(または双方)の音量を小さくします。
 
波形を自作するのも面白いです。
例えば、サイン波を手で書いてみると、ノイズ交じりになってなかなか面白いです。
 
あとは、SoundEngineなどで、完成した音にエフェクトをかけたりします。
http://www.forest.impress.co.jp/lib/pic/music/soundedit/soundengine.html
こういったツールで、エコーやノイズなどを加えると、より迫力がある音ができます。
 
 
以上、効果音の作成方法でしたー。